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我が家のカメ達の話題に、チラ裏を多分に織り交ぜてお送りします
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発売されたばかりの『放浪息子』14巻を購入。今、一番お気に入りの漫画。



個人的な話だが、割と長い間(約20年間)、漫画に興味がなかった。昔は違った。私が子供の頃はいわゆる”ジャンプ黄金世代”で、周囲の誰かしらが購読していて、借りて熱心に読んでいたし、我が家の本棚にも色んな漫画があった。姉の読むレディースコミックに触れる機会もあったし、幅広いジャンルに触れていた。小学生の頃は、テレビアニメを見ない日はほぼなかった。漫画やアニメが人一倍好きな子供と言って差し支えなかったと思う。

中学に入った頃から、そういったものへの興味を失い始めた。丁度、カメや魚の飼育に熱を上げ始めた時期と重なる。それと引き換えかどうかは自分でも解らないが、二次元への興味が物凄い勢いで薄れて行った。二次元から一旦離れてみると、それまでの自分が急に恥ずかしく思えるようになった。人一倍好きだったはずが、人一倍苦手になってしまった。

以来、漫画を殆ど読まなくなった。そこから30代に突入するまでのおよそ20年間で、自前で買った漫画作品は数タイトルしかない。それらのいずれも、暇な時間を埋める為に何となく買ったようにしか思えなかった(実際、殆ど読み返していない)。時は流れて、オタク文化が持て囃される時代になっても、自分の心は蚊帳の外だった。巷に溢れ返る漫画やアニメに、心底面白いと思える作品を1つも見つけられない。ジブリ作品やエヴァにもまるで興味が沸かない。己の感性の貧しさにコンプレックスさえ感じていた。

氷が溶け始めたのは一昨年辺り。何の気なしに手に取った『げんしけん』だった。最初はパラパラとめくって軽く目を通すだけだったのに、気付けば何十回と読み返すようになっていた。生まれて初めて、漫画を心底面白いと思った。一時の自分なら毛嫌いしそうな題材だが、変なツボにハマッてしまったようだ。題材は物事の本質に関係ないのだと気付かされた。

一旦氷にヒビが入ったら、一気に世界が広がった。限度はあるが、受け容れられる面積は大幅に増えた。一時は毛嫌いしていた二次元の世界にも、だいぶ寛容になったと思う。好みの幅は狭いが、狭いなりにお気に入りの作品を幾つか見つける事が出来た。毎週、毎月、幾つかの連載作品を立ち読みで追いかける程度にはなった。10~20代まで、心の隙間を埋めるモノを探して、半ば無理やり本屋に足を運んでいた頃とはえらい違いだ。30過ぎて、こんな自分が現れるとは想像だにしなかった。34年間生きて来て、今が一番熱心に漫画を読んでいる。

『放浪息子』を知ったのは昨秋。連載開始から10年経つそうだが、こんな見事な作品を10年間も知らないまま生きてしまえるほど、世の中には情報やモノが溢れ返っている。死ぬ前にこの作品を知る事が出来て本当に良かった。万人受けしにくい題材だが、震えるほど面白い。私の貧相な語彙でこの名作をどう形容したら良いか判らないが、とりあえずこの作品の完結を見届けるまでは死にたくないと思っている。
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自己紹介:
1978(昭和53)年生まれ。1.7m級の♂。爬虫類や魚が好きです。末端の一愛好家として色々と書いて行きたいです。
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